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2月4日

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ジョン・リルのピアノコンサートに行きました。プログラムは例によって(?)ベートーヴェン後期ピアノソナタ。

ジョン・リルは32番の聴き比べのためにCDを集めている時に知りましたが、ネットでもあまり情報がなく、未知の人でもありました。

オークションで10枚組のピアノソナタ全集が千円で手に入ったこともあり、あまり期待しないで聴いたところ、情感たっぷりの素晴らしいアリエッタに

驚き感動した記憶がありました。

さて、前半の30番と31番の演奏はなんだかイマイチです。ダンパー・ペダルに足がのりっぱなしで、31番の素晴らしいフーガが団子になってました。

31番の2楽章ではちょっと大きなミスも。(案外ここでミスするピアニストは多いですね・・)集中力も欠いているのかな、と思わせます。

休憩時「う〜ん、これはハズレかな」と思いつつ席に戻るといくつか空席が。前半で愛想が尽きて帰っちゃった観客もいたようでした。ヤムヲエマイ。

後半の32番、第一楽章は可もなく不可もなく。ところが第2楽章に入ると、今までのやや“何でもかんでもペダル踏んじゃうぞ”的な演奏が霧散して

微妙なタッチとペダルワークで情感たっぷりのアリエッタを演奏してくれるじゃありませんか!

しっとりとしたタメや表情豊かなトリル、ゆっくりとしたテンポながら緩みのない各部に性格を与える素晴らしい演奏で、ビックリ。

さっきの31番は何だったんだ、何故あれがああなって、これがこんなに素晴らしくなるんだ!?と。でも32番の演奏が狙いの私としては大満足。

 

会場にはNHKのカメラが入っていたので、「クラシック倶楽部」で放送してくれるだろうと調べると、3月8日に予定がありました。

ぜひ録画して、32番の演奏の素晴らしさの再確認と31番がなぜあんなにイマイチに感じたのかを確認したいと思っています。